第 8話
相討ちに消えた剣と雨イエムは長くつづく暗闇の回廊をすこしずつ歩んでいく。
廊下にポツンポツンと灯火がともり
3月の寒空に冬のクリスマスを思い出す。
すこしつづくと部屋の真ん中に機械回路のような基盤があり、
その隅々がところどころで断線している。
そしてその椅子の下にスイッチが転がっていた。
何か誰かが思いを遂げられず去ったような強い思念を感じる。
五行護符で並べられた神棚のような本棚がつらなり、
一見無秩序のような並びで何かを主張している。
グラスの色でとらえるならばそれは赤からグリーン、
そして芝からイエローそして青。
イエムはそこでぼんやりと時を過ごし
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