Subeatleoの自作ルーム
連載小説 静まりし二つの羽根 第14話
初めての再会
イエムはサルーインの予言が気になり、注意深く学校の図書館の古文書を
めくっていた。
サルーインはルビーの回廊にいると言った。
ルビーとは赤く輝く宝石。
誰もがその美しさに魅了されるという。
ルビーの回廊はここを出て、西の育みの石碑の地下にあるという。
イエムはさっそくその地を目指した。
一方レクは、中立の街ダリアアークを抜けて水晶の洞窟を突き進んでいた。
水晶の洞窟ではさまざまな過去の創作物がレクを待ち受けていた。
最後に大きな魚の形をした創作物を抜けると明かりが見えてきた。
レクはダイスを振った。
また雪柳と皐月だ。
忠告といったところか。
まあつっこみますか。
レクは光の中につっこむとそこは
赤く輝くルビーの回廊の真下であった。
ここから上まで上りつめるにはだいぶあるな。
レクはその頭上に永遠に螺旋を描く回廊を見つめて愕然としていた。
ここまで来たんだ。
上るしかないだろ。
一歩ずつ階に足を踏み入れた。
まわりは赤く不気味に輝いている。
我名はサルーイン、汝に問う。
我眠りし、サーウストの星は南十字
南十字は汝にその道を自ずと示されたか?
レクは答えた。
南十字?
こっちからは見えないな。
俺がいるのは北面だ。
ならば白鳥の船でそなたは我魂をこのルビーの回廊に
呼び戻しては貰えぬか?
白鳥の船?
汝に白鳥の船の呼び方を示そう。
ルビーの回廊の中腹まで来たとき、横に抜け道を見つけた。
ここから外に出れる。
光の方へ歩を進めると一人の青年が立っている。
レクとイエムのこれが初めての出会いであった。
イエムは言った。
あれ、こんなところで人に会うなんて。
レクは答えた。
なんかお前、以前どこかで会ったことがあるな。
お兄ちゃんだいぶ疲れていそうだね。
とりあえず僕の家に来なよ。
この近くに宿屋はあるか?
シルバーサーブという港町の近くに一軒あるだけだよ。
おれはそこに泊まる。
ここで会ったのも何かの縁だろう、この首飾りを預かっておいてくれ
あんたがマスターが言っていた使者かもしれない。
きっとこれはお前を守るぜ。
レクは胸元にしまっていたネックレスをイエムに渡した。
レクはどこか懐かしい気持ちと、自分をイエムの中に投影していた。
同時にこれから訪れるであろうイエムの苦難を予知していた。
そして二人は再び別の道へと歩んでいった。