Subeatleoの自作ルーム
連載小説 静まりし二つの羽根 第18話
大海原への咆哮
イエムはルビーの灯籠の中段くらいまで登ってきていた。
次第にサルーインの意識は深まり、その渡す船はサルイーンを
陸地へと導いたようだ。
その時、サルーインの声が響き渡 った。
「汝、我が命は赤兎を作り、その雄を空にひび聞かせよ。」
星星の輝きが汝を救い。
時と時の同流が次元を修復し。
再び5界への目覚めへと誘うだろう。
その時、汝は祝福され大いなる神の加護に入るだろう。
イエムは空に羅針盤の花飾りを浮かべなさい。
サルーインの声は遠のいて行った。
イエムはなぜ僕はサルーインを復活させようとしているのか?
自問自答していた。
イエムの左巻きの体は徐々にその勉学のちからによって上へ上へと
導かれていた。
もしもサルーインが祝福された時。
僕に幸せが戻るのだろうか?
その頃、レクはマリナと共に海をみていた。
寄せては返す波に二人の声がかすれている。
「なんかお前って不思議だ。」
「あらそう?」
「俺の意識のなかった頃から知ってるような気がするよ。」
「そうだ私の得意の貴方に祝福をかけてあげる。」
「祝福?」
「レクは少しサンディーの事を思い出していた。」
「私のマインドを高めて貴方の良心に響くようにするの」
「そうすると俺はどうなる?」
「道を踏み外す事がなくなるわ。」
「わかった。」
「レクはマリナの祝福を受けた。」
「サラブレート・シモン・マリナ」
これが私の本名。
「じゃこれからシモンって呼ぶよ。」
私が聖地にいた頃、青年の軍曹さんが私に
とてもやさしくしてくれたわ。
その人との恋はかなわかったけど
なんだか貴方にそっくり。
レクは下をむいた。
レクの心はまだサンディーにあった。
サンディーのくれたお守りと初めての祝福。
シモンの言葉がどんなに正確に俺を導いても
サンティーの事を忘れられるはずなんてない。
シモンは修復の福音を唱え始めた。
その瞬間、季節は春と秋で静止した。
すべての時間がダンスを踊るように優しくなった。
そしていつしか二人の世界に共通の文化が目覚めるようになっていた。
昔、アレキサンダーっていう偉大な王がいたらしい。
シモンは首をよこに傾げながら、私,海になれるかしら?
そのまま時遷を起こしてくれたらいいさ。
時の流れはゆるやかに二人を包んだままである。
あなたの部屋のチューリップ綺麗。
見たことあるんだ?
ないけどね。
「シモンさんか。いい名だ。」