Subeatleoの自作ルーム

 

連載小説 静まりし二つの羽根2 第12話

円月殺法

 イエムはアトラクションで自分がした行いが果たして正しいのか、その事ばかりが気になっていた。 イエムがさっきみたインターネットで引いたシグマの計算式にはSnがなかった。 そして昨日、イエムが水車も湯、をみながら書いたアトラクションのあとにはSnは復活していた。 なぜなんだろうとずっと思っていたが答えがでなかった。 そしてイエムは植木の事を考えていた。 去年書いた、かりんの絵の青が群青色に変わっていた。 もともと群青の空をイメージしたのだが、なぜか青かった。 これも融通が効かない絵の才能といったところだ。 ひまわりを描いたゴッホの絵は死んだあとに高く評価されたがそんなのは嫌だと思った。  その頃レクは自分の今置かれたこの場所はどこなんだと左右を見返していた。 そうここはかつて8界と世界樹のあった狭間だ。 歴史的な流れが、このサクラ時計にあるとしたら大きな間違いであると言わざる得ない。 このサクラ時計は転がるたびにその時計を止めるからだ。 狭間で一人のびのびと生きたほうが意外と時刻はずれないもんである。 だからデートは必要だ。 Now Today!! イエムの親父は新聞を読んでいた。 Now Todayか。 いい響だな?。 道の壁に道化師の掘った看板のペンキが剥げかけて ホントにその道化師がいたのかすら忘れている世界が恐ろしかった。 なんだこの野郎、なまいきにスカシやがって。 みんながテレビをみながらなんか怒っていた。 なぜこうなるのかもわからず、そしてなぜその行為そのものが怒りをかうのかも謎だった。 イエムの父は言った。 世の中にはわからない事の方がわかる事より全然多いな。 青い波がドバーッと上にあがった。 黒い点々が行ったり来たりしてそしてまたどこまで行っただろうかと思う頃レクはコンチキショーまただと言った。 コンチキショーとは日本語だ。 英語ではOH MY SITだ。 そしてその頃イエムの母親は目玉焼きを作っていた。 今日はお父さんノムだから目玉しかないの。 イエムは家計の厳しい事情に暗くなりながらSnを買いたいと思っていた。 Snがあればなんでもできるような気になっていた。 世の中の無限の理はそもそもその事象のみによってそれが収束しないことにある。 束ねるという事はその総和の連帯であり、その総和がなんらかの関係と規則によって導かれ予測されたものだ。 それがなきゃプロスペクターは毎日ふくろうが泣くまで首狩り族の脅威にされされる事になる。 果たして自由とは裏腹なこの事情をどう捉え そして自分の昨日出したその貝を見つめるべきなのか。 誰かがここに挿すといいと言って差し込んだシオリの場所は、クドク点を俺がクトウテンと間違えた場所だった。 そんなわけでQ点がイエムの頭の中でもやもやしていると。 坂本龍馬がはじまった。 おマン朝をみよ。 大河の向こうをみるたい。 海しか見えないような気がした。 どこかの人のイチゴジャムがやけに甘くて自分にはこれほど遂行を促すものはないと感動したが ジャムを本気で受け止めるならそれは脅迫障害と判断されても致し方ないところだろう。 そして朝が来てイエムはなぜか痛い腰の痛みに耐えながら道をのそのそと歩き ようやく駅につくと電車はもう行っていた。 5分にでて23分の電車に2分くらい遅れた。 そして信号機を走ってぎりぎり青で渡っていつもの場所につくと自分の場所があってよかったな とつくづく思った。 世の中のベジタリアンは今という現状ではなかなか家の外に自分の居場所を見いだせない。 心の中に述懐に葛藤する人たちの羨望を浴びながらもだ。 レクはダイスに剣の裏に雷、雷の横に蜘蛛でダイスを組み直していた。 人のここのろの中の過ちを悔やむ心は森羅万象の共通点だろう。 日が登りかけた頃、日が沈み、夜が老けた頃、夜が明けるのであっては大河の面目丸つぶれだ。 しかしそう願いたいと思いつつ、また昨日のことを考えていた。 かのコペルニクスの唱えた地動説はもはや自分にとっては疑いもないことで 更なる上に小学の母がダイヤリーを刻む瞬間をまのあたりにしたのであっては これはもはや政治利用に母をするなと言うしかないと思った。 静かなる番長のナイフは頭に突き刺さった。 天道会に入らんか、負をきらんか。 そのまえに極性における負の道が果たしてどれなのかもわからない昨今である。

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