Subeatleoの自作ルーム

 

連載小説 静まりし二つの羽根2 第20話

「闇夜のダンス」

  レクはすこし空を見上げた。 月が徐々に雲の影にうまってゆく。街頭がすこし暗がりに包まれる。 電信柱を頼りに車を走らせる。 ダイムの城までの道のりはこの丘からはだいぶあるように思えてきた。4元の中の一つの城を目指しているが 果たして本当にたどりつけるのか。 その麓のザカエブリッジまでの距離はどれくらいなんだ。 過去と未来、つまり4元を測る事など可能なのか その城は時の城であり、過去と未来を行き来している。その今までの道のりとあと一歩、すすんだところで少し 疲れた。 二元とその一元との差し引きの距離はどの程度なのか。 仮に一日一歩、2日で二歩進んだところで今日までの進行距離でたどり着けるのか。 三乗解が頭に走る。 一日3歩進めばその距離を今の二倍にし今までの過程を足して貯めを六歩とするなら どれくらいなんだ。 闇夜でタイムトンネルのダンスが始まる。 もしも燃料が途中で切れたなら、次元流の彼方の二度と浮き上がれない暗黒に流される事になる。 あとどれくらいかもわからないゴールを目指しドライブを続ける。 徐々に燃料計が中間を切る。 すこし額に汗が滲む。 そこしれない不安がよぎる。 そらが漆黒の度合いを強める。 どこからか鈴の音が聞こえる。 透き通ったその透明の鈴の音は徐々に近づいてくる。 迎えかい? いやそうじゃない。 ならば鈴とダンスだ。 二人は手をハンドルから話すとアクセルを踏み込んだ。 車軸はぶれず、真っ直ぐに無駄なく道を歩んだ。 車は全力で進む。 鈴が徐々に力に変わる。 ここまで、そこまで、あとちょっと、そこまで、あそこまで、あとちょっと。 鈴が友達に変わっていく。 二人の暗闇のダンスがタイミングに乗って行く。 月が雲を抜けると 次元トンネルの終わりが見え出した。 しかし橋が見えない。 ザカエブリッジは未来を行く人にしか見えない。 それは永久の青春であり 時の幻影なのだ。 時間と時間が重なり、その距離がRとRの結界を結んだ時それは生まれた。 その5界が清白につつまれ透明に染め上げられた時 それは完全となった。 前に進むことも大事だが、その過程を垣間見ない人は永久にそのRを刻めない。 見えない道をゆく時、戻れなければそれはすべてそこで終わりになる。 ここからは未知だと思うなら ここまでの道にしるべをつける事だ。 ダイムが徐々に暗黒に包まれだした。 標などあてにはならない。 その習性を絶対にしあげなくてはならない。 イエムのワイシャツのシワがびよんと伸びて元に戻った。 レンズシフトが二倍になる時、その解の導きは三次解だ。 リミットは放物線を描くことになる。 その鈴の音の習性でよみ事が果たして可能なのかなイエム君。 焦点が一つであれば世界は一度の間違いですべてを失くす。 焦点が2つであればRの導きにもとずれば失うことは果てしなく0に近づく。 だが楕円ではね。 リミットマークがイエムの頭で回転していた。 ーつづく  

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