Subeatleoの自作ルーム
連載小説 静まりし二つの羽根2 第23話
逃亡、トライアングルを見極めろ
その記憶を司るエノシが自分のその経路を振り返っていた。 その奇跡はトライアングルを描いている。 もしもAをBにCを0とするなら。 どうしてもそのイメージが完成されたイメージとは異なる。 イメージが描けない。 何かが足りない。 イエムの親父が怒鳴った。 皿が一枚、足りないよ! 月がニヒルな笑いを浮かべた。 イエムの家にかけられた朝顔の絵が今にも落ちそうにしんなりと下を向いた。 太陽が登る高度はここからだと水平線とビルディングと鉄塔を計算しなければならない。 その高さはおよそ200Mくらい。 離れるにはその倍の距離が必要だ。 月が今夜は出るかな。 レクは不安に怯えていた。 もしも月が出なければ。 夜は明ける事はなくなるかもね。 ザカエブリッジを渡り、そしてダイムの城にたどりついたレクはその地平線のAと そらのBそしてブリッジの0をそれぞれ置き換え 時点と時点が繋がるか何度も確認した。 タイムシフト自体には異常はないようだ。 地球の慣性力は4元ではやはりゆるぎないものになっていく。 そこから計算するとXがXとして存続できる期間はその力の大きさを考えると あと2日、48時間。 トライアングルが自在にそのフォーメーションを変えて凌ぎ合う。 イエムは思った、トランスフォーマーだ、かっこいい。 静としての完全が動の水に変わってゆく。 水は止めどなくその蒸気と流れを繰り広げる。 イエムの喉がからからに乾く。 お茶飲みてぇー。 あと2日だから我慢をしなさい。 イエムの母が笑う。 ていうか飲んでるけどたっぷり。 イエムは笑った。 お茶かっといたし二階に神様上げて拝んといた。 あんたに47ちくいれるなんて神様よ。 ーつづく