Subeatleoの自作ルーム

 

連載小説 静まりし二つの羽根2 第24話

有元の理を持ち上げろ。

  三元から4元に移り変わる世界の中で、リミットが変化してゆく。そしてタイムキーパーが自然な惰性に変わってゆく。これから時空修復というものなのか。 閉ざされた空間だけでおそらく4元を動かすことは難しいだろう。 イエムにとってそれは新しい世界だった。 睡眠時間は8時間はあんたはとらなきゃだめよ。 イエムの母がいまわしげに言った。 睡眠時間の薄れてゆくのを母が感じているのだ。 昼寝の時間を作れば六時間睡眠だって平気だとおもうけど。 イエムはいい返した。 レクはすこし夜に傾き過ぎたと感じていた。月を思う故だろう。 9月の空にすこし涼しい風が吹いてきた。 おぼろに見える月がどこか満ち始めていた。 分母の無理をなくすにはその次乗の差をもとめなくてはなりません。 テレビが力説していた。 レクがダイムの城からでると道は五本に分岐していた。 さてここからゼラルドの12肢への帰り道は。 分母が複雑に絡み合う。 レクのカリキュレーターが少し狂いだす。 えっとこの道の5の重なり を足すには。 複雑に無理を重ねる分母をほぐしてゆく。 六本の傘を分母にいれて。 イエムの目にはねいさんとお母さんのその十戒が確かにみえた。 しかしそれは厳格に言うと違っていたのだ。 それは時に色の道に言葉の不思議を足したものだった。 そしてその母は四季の道に孤独と言葉の道の兼ね合いの哲学だった。 ーつづく  

第23話へ戻る

インデックスへ戻る

第25話へ