Subeatleoの自作ルーム
連載小説 静まりし二つの羽根2 第25話
遷移喪失
何があっても動じない力とは、そして永遠と継続そのテーマがイエムの胸を貫く。 その負の力が倍になってレクに押し寄せる。 月がすこし下弦を始める。 静極の力が動を押し分けてゆく。普遍とは変わらない事なのか。 熱いテーマが旨をさらに震え上がらせる。もしもAがゼロを渡ったとするならその根の深さは 今どのくらいであろう。 後々に禍根を残すようであってはならない。 再びレクの仮キュレーションが動き出す。もしも動の位置が3とするなら その敗北の深さは−3と+3、両方の懸念がよぎる。 その絶対を求める時だ。 もしもその絶対の大きさが5を上回るとするなら。 イエムが古文書を読み解いている。 絶対とはその根性を探すたびであり、深さを知る旅。 イエムはめまいが少しした。 もしもあの階段の昇降が毎日続いたとするならその継続時間はあとどれくらいだろう。 すこしもうやる気がゼロになってきた。 その大きさが5を超えるなら、5以下であり、5以上。 恋愛の深度がいかに大きかったとしてもその失恋の大きさがそれを超えるとするなら 絶望的だよ それは5以上、ー5以下だよ。 つまり根の深さはそれを越さなければならない。 たんぽぽ茶を飲む旧友の姿が目に浮かんだ。 禍根がこれ以上根を出したとするなら。 その絶対は根の深さであり、大きさだ。 それを越す根性がなければこの闇は拔ける事はないだろう。 絶望的だ。 動じる事なければ静する事もない。 動が静に転じるには。 果たしてどうすべきなのか。 そろそろ寡黙になろうか。 イエムはそっと部屋の電気を消し、月天とかした月になんべんも祈った。 言葉による痛みがいかに深くとも 命を奪うほどではない。 言葉にはいざとなれば言葉で返せばいいのだから 根性のストーリーを僕はこれから描いていかなくてはならないのだから。 ーつづく