Subeatleoの自作ルーム

 

連載小説 静まりし二つの羽根2 第30話

夢の行き先

  シンクロにズムされた月がその先をどこか急ぐ。人々の足取りがなぜか早まる。これはアクセル・ワールドの訪れなのか。だんだん日がみじかくなってきたな。 それをつくづく感じながらその自浄作用の強さがあまりにも早いのではと不安が過る。 この走りがどちらに実を結ぶのかふとレクは考えていた。 夢としての残像にその解があるとするならそれはその四季の定理がその距離の長さのかけあいを上回っているとしか思えず。疲労がたまるのは当たり前の話なのだ。それが天国への扉となるのかそれとも現実なのか。 √b^2-4ac レクの仮キュレーションが再び機能しだす。 母親がその睡眠時間の少なさをいぶかしむ。 心の四倍の長さが睡眠時間を上回った場合それは嘘なのか。 ストレス社会だからね。 睡眠はたくさん取らないといけないよ。 よく食べてよく寝ないと。 その実は欠落を生むことになる。身につかないと思う。 でもなんか起きてれば起きてるほどねれなくなっていくのは事実だと思った。 果たして目の前に起こっている事象は事実なのか判別するすべは 夢の世界にどんどん引きこまれていく世界を感じ取る。 夢がその両翼に広がって羽根を広げたこれは危ない。 もしも17の倍数がその5倍を超えたとするなら。 その力を支えるものは愛だとしか思えない。 愛が実の世界と間違いなく調和するためには 芽生えるにはその殻をやぶってゆくには。 原点の高さがその4(2x−5)^2−15=17(5−2x) にセットされたものだとすれば。 レクが車を走らせようとすると蛇がひょこりと顔を出した。 親父にはそれが見えないらしい。 神が見えるというのか イエムは悩んだ。 判別という術を知るとき、その夢は一体なにを映し出すべきなのだろうか。 イエムの悩みはつきない。  

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