Subeatleoの自作ルーム

 

連載小説 静まりし二つの羽根2 第7話

戻された五文銭

  レクは迷いの中、意識はしどろもどろになっていた。 ダイム王の城を訪ねようとしたところ、突然、テリブラー高架橋が消え意識を失くしたのだ。 ダイム王は今、どうなっているのか。 ここは時の中なのか。 貴方は今、無限ループの中にいるのよ。 どこからか優しい声がした。 暗闇の中に白い光が差し込んでいる。 デクレッシェンド! だれかが叫んだ。 これはイエムの声なのか。 イエムはオークションで取り寄せた古い貨幣を夢中で眺めていた。 この貨幣がもし本当に昔の昔に使われたものならそれをセキトを使って過去に 戻って銀行にあずけまた今に戻ればえらい利子が付くことになる。 イエムはセキトの入り口を探していた。 ルナは言っていた。 私のキーは一番したから17番目。 イエムはキーの場所で思い切り唱えた。 デクレシェンド! そしてたんすに5文銭をしまった。 もしも回帰が正しいというなら、必ず回帰は時を越える。 レクは時限流の中をひたすら泳いでいた。 しばらくたって古文書をひっくりかえすと イエムは驚いた。 書かれては居なかったはずの5ページが古文書に浮かび上がっていたのだ。 そしていよいよDUOの結界はその深みを広げていた。 もうこのカタイでは支え切れない。 私はセキトに宿る事にする。 仏神DUOはその姿を変えた。 そして赤い2つの兄弟がそこに出来上がった。 絶対神と唯仏神が心を一つにした時 そこに一つの真紅のかたいができあがっていた。 新たなヴァンガードの誕生である。 しかしヴァンガードはそのままでは居られなかった。 闇の軍勢とゼラルドの軍勢のハザマで数々の試練が訪れていた。 そして再びDUOはそのカタイを捨て もとの宇宙の真なるふたつに戻った。 その時 エラーコードは消えていた。

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