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連載小説 静まりし二つの羽根 第29話

ファーストワープ

地球が回転運動を続ける。
時間が正確に時を刻んでいる。
時空連続体が春夏秋冬を描く。
航路ができあがる。
目標値と計測値と前進と未来の次元と過去の次元が繋がっていく。
球体がまわりだす。
地球がある一つのエネルギー体の渦の回転体から水の星へと生まれ変わり
その観点と渦が生命を呼び込み、
そして土を運び、木を生い茂らせ、
山や海や川や林,
そして人が生まれ金属が掘り起こされ
都市ができあがり文明が開かれていく。
すべての流れが四季のもとにできあがっていた。
そして確実にその地球の回転運動や
原子の運動速度により時刻がもたらされた。
この小さな世界のなかでレクは思った。
ダイスを振る、そしてこのダイス間の回転で時刻
ができあがるなら時点と時点のジャンプは
可能になる。
レクはダイスを握り締めた。
ルビーの回廊のサルーインの化石が輝く。
レクのダイスは剣、盾、鎧、天、神、仏
に分けられた。
もしも俺のこの六次元の一部が
他の一次元に繋がるならそこを繋ぐ
ワープのラインは必ずあるはず。
ワープのラインは?
イエムは今日も石碑を登っていた。
大風が起こりし夜、サルーインの目覚めするどく、一閃を放った。
その光陰の矢は時空を生みだし
この世を天と地にわけた。
南北のおりなすラインはそのセキトの
歩みこそが赤道となる事だろう。
慣性航行の宇宙理論によると
物体は特殊相対性理論によって導かれているという。
万物は広い宇宙空間でその関係を保ちながら
今日も移動しているという。
もしもその時、我々の惑星がGを失えば物体は
すべて引力を失いちりじりになってしまう。
引力を養うにはSとNの相反する方向性を持つ磁力のみでは
はかれないなにかかがある。
イエムは石碑を読み解きながらいろいろと考えていた。
物体が慣性の法則で全体でいどうするときは
いどうする箱のなかにいる人はその移動を
感じないという。
ジャンプだ。
レクはつぶやいた。
走行する箱の中で人がその中で
ジャンプしてもワープは起こらない。
もとの箱の位置に戻るだけである。
ジャンプで空間どうしのポイントを
移動するには?
Gのラインで振り子をつくり、
ワープのラインに乗せてやればいい。
それならジャンプは可能になる。
つまりGのラインで鑑賞できるタイムパラドクスを
つくればいいってわけか。
レクは笑みをもらした。
そしてジャンプと軽く呟いた。
その瞬間レクは冬の自分を通り越し
夏の自分に再び駆け抜けていた。 再び秋へジャンプ!

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