第16話 相貌
レクはいくつもの岐路に別れたダイムの城、
ディステニーアワーを渡っていく。
途中の教育型回路R2342Cの経路で突如DIVというメッセージが点灯し
赤ランプが灯った。
レクのカリキュレーターが野生の論理中枢を刺激する
コンピューターにDIVIDERを埋め込むには
分母を正路化し、
起点を0から1 そしてその計算回路を組み上げていく。
0から出発し、
一回転後に4分割
そしてその3ついったところでのこりの一をさらに
3分割
そしてその2ついったところで更にそれを4分割 振り子時計が輪を描く
よしなんとか戻りの一に回帰できた。
そしてコンピューターのレッドランプはブルーに変わった。
その時、コンピューターから突如声が響き渡った。
「私の名は機械貴士
高城レイン、私の城の入り口は今眠りに付いている。」
「汝、わが機械城の眠りを解き放つ者か?」
レクは無言でタバコと取り出すと さっと火を灯し、一服した。
再び機械は沈黙を続けた。