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連載小説 静まりし二つの羽根3 第17話

第17話 分子の決裂
イエムは天文学への教授サシロバと出会った。
サシロバは言った。
我々の織り成す、
自然研究は夜空の星を見上げるという得てしてロマンチックな
構図だけではないが、
私たちの事に興味を持っていただいたなら
まずそれから初めてもらいたい。
イエムはうなずいた。
まず基礎的な知識なんだが
君は星雲というものを知っているかい?
この銀河系というものは星雲からなっていて
今君のいる地球はどこにあると思うんだね?
イエムはわからなかった、
そういえばなんとなく地球は太陽系で
その星は第三惑星で 衛星に月があって
月は地球の周りをまわっている。
という事は聞いたことがあった。
ガリレオガリレイのいう地動説はそれまでの地球の周りを星々がまわっているという
天動説を否定し、
地球が太陽の周りを回っているという説を唱えた。
その惑星の兄弟星の中には、
水星、火星、木星、金星、土星があるという。
そうだねそれをもって太陽系というんだね。
さらにそれをもっと大きな枠でつつむものが銀河系なんだ。
地球はその中でもM75星雲というところに存在しているんだよ。
M75星雲ということは他にも星雲があるの
一般的な知られているところではアンドロメダ星雲というものがあるね。
まだ確認されてはいないが
まあそんなところまで行くには何万年という旅をしなければ到達できないんだからね 当たり前だよ。
M75星雲という事は他にも少なくても74個銀河系には星雲があるの?
博士は何も答えなかった。
我々の主な業務はその太陽のような銀河の星々の光を追うことで 定かではないね。
銀河の星々はみな太陽と同じような自ら輝きを放つ、
恒星というものなんだよ。
博士はするとなんとなく原子表を取り出して見せた。
ほらここに存在する原子の質量をみてごらん。
合わせると150になるように見えるだろ。
イエムは笑った。
博士もロマンティックな事を言う。
もしも地球が中心でないなら
そんな事に気づいちゃったら大変だね。
みんな体重75キロになっちゃうもの。
博士は笑った。



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