第9話 ゲート開く
ゼラルドの創設したそのザカエブリッジはその水流操作の見事さに誰もを圧巻した。
その水車の馬力は7万タービン、城内分の一年分のモミを2日で砕いた。
その奥では早々に点々と最新技術が連なっていた。
この滅びの道とて悪くはない、というとぜラルドはアーカンスの道の途中でロウソクに
灯をともした。
さて時代はこくこくと動く。
時の城を占拠されたダイム王はその復活をかけ、ビットフォレストに軍を進めていた。
ビットフォレストは小さな城である。
その奥では少数の見張りがあくびをしていた。
その城を占拠するのにいくつかの血も流れなかった。
勝負は12時の針が重なる頃、決着はついた。
ダイムの新城、ビットフォレストはあっというまにディスティニーフェートと名を改めた。
そして今そこでダイムの用意した十二元の市掛け時計が時刻を刻み始めた。
動のオブジェと星星のパワーシフトが一体となりそこで小宇宙が繰り広げられる。
夕刻、カンザシの星星が空に上がる頃、突如異変は起きた。
そのダイムの創設したディスティニーゲートが突如、開いた。
と思うとエノシの城のサファイアゲート、サルーインの瞳の扉そして闇の王、ミラスの
バラークの扉が開いたのである。
各地の王は声を合わせたかのように楽座を開始したのだ。
公文の時の流れか
はたまたきまぐれか
夕日を浴びて城城は輝いた。
時の大河のながれがそのジャンプの振り子運動により季節移動を可能にしたかに
その時見えた。
レクはつぶやいた。
空間移動、好きな季節へのワープ
それらのこれが象徴的な出来事であるかのように思えるな。
レクはザカエブリッジに車を急がせた。
あとはどこでヒストリーを刻むかだ。
その荘そうたる8海のダイムをはじめとする王の偉大さに仏心DUOは押されていた。
もしも、この過去への潮流が止まり
まだ見ぬ未来への流れとなるならば
我々の世界は消えると言うのか。
その時の時点時点の記録に基づくわれわれの歩みは
そして時間蘇生は止まってしまうのか。
わが名はDUO、争覇の闇を切り裂くもの
時は金の糸
繋がり断てば次元は崩るる。
残された3計を握りしめ
その一眼に力が入った。
次元が歪み始めたかと思った瞬間
ザカエブリッジに閉じられたルナの声が聞こえてきた。
大丈夫
そのまま銀の傘を下ろしなさって。
銀の傘が大海に開き、その傘にのってDUOの世界全体が浮上し始めた。
徐々にその大地全体が空に舞い上がっていく。
天地ふたつにわかるる時、重解の彼方より、金の龍立ち昇る。
壁のばばあが呟いた。
そのDUOの2つの世界は結界を張りながら宇宙に舞い上がった。