第 16話
静まりし二つの羽根5霊的宇宙の出発点
レクは割り札を合わせると そのダイムの白のもう一つの大橋、
ミストレルの修復の為
再び剣の世界に飛び込む。
光の渦をくぐると古びた片田舎に出た。
その後には木造家屋の模型と、
その割り札のかけらが落ちていた。
それをレクは今合わせると静かにその扉が開いた。
その始まりの世界。
黄泉の進行はルナを直撃し、
ルナの杜は枯れ始めていた。
時空をつかさどるダイムのもとにかかる時の橋と霧の橋。
霧の橋が時間を更に深め、そして交差しその琴の六弦に灯をともす。
レクは古びた古民家を後にし、ダイムの白を目指す。
霧の世界のダイム城と剣の世界を結び、
時の次元の調和を保っていたミストレルの大橋は
突然、霧とともに消えている。
レクはしばらくあてどもなく歩くと
サファイアモンドの裏の街、
ゼブユの酒場かと思われる酒場に再び
レクはたどり着いた。
親父が無口にグラスを磨いている。
レクはおもむろに空いた座席につくと
旅の疲れの為か足が少し痺れていた。
その時、カーボイスカウンターの扉が開き、
二人連れの女が入ってきた。
その子たちはおもむろに軽い口調で話し合い
、そしてちらりとレクの方をみた。
暗い夜の闇の影が徐々に酒場を覆いだしている。
バーテンダーの親父はレクが注文した
スクリュードライバーをカウンターからすべらすと
それがレクの前にぴたりと止まった。
レクはおもむろにダイスを振った。
ダイスは蜘蛛と珠でぴたりととまり
、それをみるとレクは何か時間軸のブレを感じていた。
二人連れの女が腕時計を裏返し、その時計は一人はデジタル、一人はゼンマイ仕掛けの高価な腕時計のようだった。 腕時計をきりきりと巻くと、
そのバーのアナログ時計を見ながら
女性はケタケタと笑いながら言った。
あの時計、本当にあってるのかしら。
ここでは時間の進みが30分ほど早い気が
なにか体感速度で感じる。
女がゼンマイを巻くとその途端、
その景色の気が一気にバーに飛び込み ぐるぐると回転しだす。
レクはふと、意識を失った事に気づいた。
なんだ、まっくらだ。
レクは異常なほどの精神力と異常なほどの明晰な頭脳、
そして、強運でここまで
意識を失うということはなかったがこれが初めての転換だった。
流れ星すーっと流れ、いつのまにか朝の八時を時計の針は示していた。
かべのばばあがつぶやいたここからが霊的支点からのはじまりさ。
――つづくーー 第17話へ この奇妙な次元収縮の原因を考える
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