静まりし二つの羽根5
第18話 霊のさわりに揺れる宇宙
静まりし2つの羽根 第18話
霊のさわりに揺れる宇宙
きらびやかな星の輝きは何億光年も先の恒星の炎の輝きだという。
死者が空に昇、そしてその魂が空を旅し、再びその大地にそれが降りるとき
それが命の誕生を生む。
そのような魂の霊的世界はどこまでも広い。
小さなラベル銀河がその行き先をイエムに照らす。
家のラベルをながめて、イエムはおもむろにそこにあった基盤に動線奇形を描いていく。
一枚のブレッドボードにその意味を考えるとき
それはどこかの電源供給基盤の隅の端から端に思えてきた。
そしてその陽極側から、青いグランド側にその抵抗を渡すとき
その変電圧の乱れをその指で感じとった。
どれもみたことない発明を考えるとき、エナジーフローという事の流れは
夜空の星々にまでつづいていく。
その部屋の影の力で微妙に同じ抵抗をかけた場合でも熱、エナジーの発散が違う。
そのラベルの下にあると思われる霊的銀河を意識するとき
そこまでエナジーは届くものだろうか。
コメット二機で構成されたコンポーネント銀河はそのラベル越しの上にある
霊的宇宙のしたにあるものらしい。
レクは飛び起きるとその暗黒流の自分の下のベットから流れているその行方を
目で追った。
それはその宿屋の先までつながっている。
再び元の世界にもどれたのか?
どこかにこの世界の見取り図があるはずだ。
レクは思考を回す。
ふとその横の玄人箱に目が行く。
白いブレッドボードに乱雑な配線がなされていて
それは何かの脳みそを連想させる。
脳的宇宙、能の世界
この世界のはじまりに仏心DUOがその2つを二分しその境界線を保ちながら
パラレル能世界を展開していたという。
それは暗い面では殺人の多い世界、機械産業中心の世界ともいえる、一見冷たくもある世界と
青果中心の世界、緑と土が噛み合う世界、農業に重きを置く世界、生命を種が運ぶ世界。
そレを仕切って統治するDUOの能世界。
あるいはそれの名残なのか
それの白いブレッドボードの上にはピンクの花、そして緑の葉が浮かんでいる。
それはまるで蓮の池のようだった。
そのブレッドボード、配電盤の仕組みをよく見渡すとそこには大きなコンデンサーが3つ
と一つ小さなコンデンサーがつき、それを四つの変電、抵抗線で仕切っている。
一見どちらとも読めない電流の流れを描いているようにも思える。
なんて複雑な機構なんだ。
レクは必死にその構造から世界構造のDNAを読み取ろうと目を凝らすが
結論が出ない。
あっ言う間に時間が経過していく。
ルナの森の壊死は加速していき、もうあまりタイムリミットまで時間がない。
ーーつづくーー