Subeatleoの自作ルーム
連載小説 静まりし二つの羽根 第8話
「鍛冶屋セレルバード」
競馬場は大歓声に包まれていた。
今日は秋のビッグレースの日なのだ。
ミスターコーンとタフネスビートの人気同士の決着になるのか!
少し通りを進むとレクとサンディーは固唾を飲んだ。
そこには大きなビルディングがそそり立っていた。
ここが鍛冶屋!?
あんたがレク君だね?
サングラスの男が語りかけてきた。
主から話は聞いている。
親方のところへ通そう。
秋の楓が赤く、どこまでも優雅に広っている。
君はギャンブルが強いそうだね。
どうだね私とかけをしないか?
どういったことですか?
ここに模型がある。
レクが目を走らせると
草競馬のミニチュアがおいてある。
1990年式のメダル投入型のアーケードだ。
このアーケードで君のかけた位置に入賞すれば君の勝ち
それ以外なら私の勝ちだ。
で何をかける?
私のこの正宗を君に捧げよう。
負ければ?
君の命を頂く。
レクは沈黙した。
世界中俺の敵だらけだって事だな。
いいだろ親方。
レクは50枚のメダルを託された。
レクは本命、中穴とコインを貼り続ける。
どうやら君の月はもう冥土のようだ。
どうかな?
レクは116倍に最後の五枚のコインを全部ベットした。
天候が突如乱れる。
雷の轟音が轟いた。
草競馬器のレクのかけた馬以外は全部停止し
レクの穴馬が駆け抜けた。
命びろいしたな小僧。
レクは目を閉じ静かにお辞儀した。
お見通しか。
鍛冶屋はこの駅の右側の寺院の裏手だ。
そこで刀を受け取れ。
触れたぐらいで命を奪われる事もある。
君の幸運には裏付けがいる。
私は君の幻影となって君を守ろう。
第二通路をまっすぐ行くと
レクは駅に出た。
駅の周りには無数のショップが連なっている。
古びた家電品屋、無線の修理屋、糸巻きのついた水車小屋。
砂漠には思えないなここ。
サンディーは苦笑いした。
あんたなにあんな真顔でゲームしてんの?
ほんとおかしい人ね。
さぁ鍛冶屋へ急ごう。
しばらく歩くとハンマーをするどく打つ音が響いてる。
セレルバード
鍛冶店とかかれた看板の中で数人の職人が刀を売っている。
レクが一人の職人に親方の事を話した。
ここはファンなんてなまやさしいもんじゃないぜ。
やればやられるセオリーだ。
それでも持つかい?
サンデーは高らかに笑った。
そんな難しいもんじゃないよ大丈夫よ。
政宗か、君にはちと惜しい。
だがあの人のことだ、何か考えがあるんだろもってきな。
6000ゴールド頂くぜ。
ただじゃないんかい!
本来これを持つのは戦士たちだぜ。
あんたのような遊び人が遊ぶもんじゃない。
それでも1万やそれ以上だしてみんな嬉しそうにもってくんだぜ。
こうして政宗はレクの懐に収まった。
侍ならまずぁ?コテぇ?くらいは覚えるんだな。
サンディーは言った。
そんな事したら幸運の女神は逃げるわよ。
サンディーの言う馬が走るのはいつなんだ?
年明けの1月6日よ。
あと二ヶ月か。